TPP発効、遠のく可能性 米韓協定の二の舞い懸念

 大統領選の民主党候補指名を確実にしたクリントン前国務長官が21日、環太平洋連携協定(TPP)の再交渉を示唆し、協定発効が遠のく可能性が出てきた。米議会の承認を得られず、最初の署名から発効まで4年9カ月の長期戦となった米国と韓国による自由貿易協定(FTA)の二の舞いを懸念する声もある。

 米韓FTAは2007年6月に署名したものの、大統領就任前のオバマ氏が「内容に深刻な欠陥がある」と表明し、米議会でも反対論が噴出。自動車と牛肉の貿易促進策を巡って事実上の再交渉となり、協定発効は12年3月にずれ込んだ。

 日米など参加12カ国は今年2月にTPPに署名した。発効には、経済規模が最も大きい米国の議会承認が欠かせない。(共同)

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