低燃費の選択肢広がる〜米国でディーゼル車種が増加

 燃費基準の強化を受け自動車業界が燃費改善に力を注ぐ中、ディーゼル・エンジン車がにわかに注目されている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、米国ではこの10年間、プリウスなどのハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)が大いに注目され、ディーゼル車は車種、販売量ともに少なかった。しかし、2013年モデルではゼネラル・モーターズ(GM)が「シボレー・クルーズ」、クライスラーが「ジープ・グランド・チェロキー」にそれぞれディーゼル版を加え、マツダも「マツダ6」を発売するなど、米ドライバーの選択肢が大幅に広がる見通しだ。

 ディーゼル・エンジンは同排気量のガソリン・エンジンに比べ30%も燃費が良く、最新のエンジンは米国人の記憶に残る1980年代初頭の車よりはるかに排気がクリーンになっている。ただし、その分車の値段も上がったほか、米国では課税率が高いことなどからディーゼル燃料がガソリンより高い。欧州ではガソリンと価格が変わらないため、新車購入者のほぼ半数がディーゼル車を選んでいる。

 米国でディーゼル車販売の先頭を行くフォルクスワーゲンは、12年の販売台数の約21%がディーゼル車だった。全モデルにディーゼル版があるわけではないが、どちらかを選択できるモデルでディーゼルを選んだ消費者は約35%を占めた。対照的に、ハイブリッド版のある「トヨタ・カムリ」のHV選択率は約11%で、残りはすべてガソリン版だった。

 米国や日系のメーカーでは大型ピックアップ・トラック以外にディーゼル車が少なく、フォードは 「エコブースト」システムを組み込んだガソリン・エンジンの方が経済的に燃費を改善できると考えている。ホンダは排気処理システムのコストを理由に、米国でのディーゼル販売計画を断念している。

 しかし最近は、HVは宣伝ほど燃費が良くないといった批判があるほか、EVは値段が高い上、充電1回の走行距離や充電方法が限られているため、ディーゼル車にも伸びる可能性がある。

 市場調査のLMCオートモーティブは、米市場のディーゼル車販売構成比について、現在の約3%から5年後には7.5%に拡大すると予想している。

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