オンライン小売り最大手アマゾンは、有料特典制度「プライム」の一部として、衣料などファッション商品を買う前に試着ができる「プライム・ワードローブ」サービスを試験導入する。
ロイターによると、プライム会員なら服や靴、アクセサリー3点以上を注文して自宅で試着ができる。買わない物を商品が届いてから1週間以内に返却すれば、購入を決めた商品の代金だけが請求され、手元に残す商品が多ければ代金の割引も大きく、5点以上の購入で20%引きとなる。
プライム・ワードローブの導入は、年会費99ドルで送料無料の2日以内の配達や動画ストリーミングといったサービスを受けられるプライムの会員を増やす新しい試み。プライム会員は有料制を受け入れ、アマゾンでより多くの商品をより頻繁に購入する傾向があるという。市場調査モーニングスターのアナリストは「自分が(実店舗主体の小売り大手)メイシーズなら脅威を感じる。アマゾンは店に行かなくて済む便利な買い物の方法を提供しようとしている」と評価。体験優先のミレニアル世代はますます店に行かなくなると見ている。
ワードローブは100万点以上の商品が対象で、カルバン・クライン、ヒューゴ・ボス、アディダス、リーバイスといった有名ブランドのほか、アマゾンのプライベート・レーベルが含まれる見込み。商品は再梱包(こんぽう)可能な箱に入れられ、返却する場合に必要なプリペイド証明書とともに送られてくる。
アマゾンは現在、消費者のオンラインへの移行が遅れているアパレルと食料雑貨分野に注目しており、最近も高級スーパーのホールフーズ・マーケットの買収を発表している。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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