海外で後絶たぬ日本人被害 安全対策に限界も

 【共同】海外旅行中などの日本人が事件や事故に巻き込まれる被害は後を絶たない。外務省は各地の治安状況を「渡航情報」で紹介、注意喚起しているが、実際には地元当局の治安対策や各自の自衛措置に頼らざるを得ず、安全確保の決め手はないのが実情だ。 1997年11月、エジプト南部ルクソールの古代遺跡の観光地で、200人超の外国人観光客らが地元のイスラム過激派組織に襲撃され約60人が死亡。新婚旅行中の男女を含む日本人10人も犠牲になった。インドネシア・バリ島の外国人向けディスコでも02年10月、爆弾テロが発生し、日本人2人を含む観光客ら200人超が死亡した。 09年11月には韓国・釜山の室内射撃場で火災が発生、旅行中で居合わせた長崎県の同級生グループなどの日本人10人が死亡。壁に付着した残留火薬の除去を怠ったなどとして過失責任を問われた射撃場経営者に、禁錮刑が下された。

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