カリフォルニアは引き続き環境分野の先進地
- 2013年3月26日
- 米国ビジネス
環境関連技術のベンチャー投資や特許申請数、代替エネルギーを使った発電量など、グリーン産業では依然としてカリフォルニア州が全米をリードしているという最新統計を、サンフランシスコの先進技術調査団体ネクスト10が発表した。
ロサンゼルス・タイムズによると、カリフォルニア州は、経済や人口を拡大させながらも州民1人当たりの温室効果ガス(GHG)排出量を減らし、環境技術関連の投資や特許を増やし、クリーン発電を拡大するのに成功している。
同州の失業率は現在も9.8%と全米の最高水準であるにもかかわらず、2011年1月現在の環境関連雇用は17万6000人と、08年同月より約5000人増えた。環境分野は、リセッション前より雇用が増加した数少ない分野の1つとなっている。
加州は最新バイオ燃料メーカーが全米で最も多く、11年は再生可能エネルギー発電量の構成比が14.5%と、02年から39%も拡大した。出力増大の主因は風力の発電量が4倍に増えたことにあり、風力発電ではアイオワを抜いて国内2位に躍進、首位テキサスに次ぐ位置に付いた。
技術革新の活発さを示す数字の1つである特許申請件数は、10〜11年に26%増え、加州企業はこの間に913件に上る環境技術関連の特許を取得した。2位はニューヨークの427件だった。
州内で最も多くベンチャー投資を引きつけているのはやはりシリコンバレーで、12年は州の総額26億ドルの43%に相当する11億ドルを調達した。11年(37億ドル)に比べると額は減ったが、全米のベンチャー投資が44億ドル、世界では65億ドルだったことを考慮すれば注目に値する。
シリコンバレーの次にベンチャー投資が多かった地域はオレンジ郡(5億7000万ドル)で、以下サンディエゴ郡(3億4000万ドル)、ロサンゼルス郡(1億600万ドル)と続いた。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる