上司から称賛される生成人工知能活用の達人たち 〜 生産性の高い従業員として高評価

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、人工知能を活用して自分の仕事を効率的に遂行する従業員らが上司たちから高評価を受けるようになっている。

▽「人工知能パワー・ユーザー」と称賛された広報業務担当

サンディエゴで広報活動の仕事をしているサラ・クリーガー氏は最近、仕事上で最高の栄誉と言える称賛を勤務先から受けた。同氏の考え出した人工知能ツール活用法が業界誌で取り上げられ、それを見た勤務先の副社長が同氏を「人工知能パワー・ユーザー」とリンクトイン上で称賛したのだ。

クリーガー氏は、生成人工知能を使ってメディアへの情報提供文章や電子メール・メッセージを草稿し、実際に成果を出している。同氏はそのほか、広報文章の欠陥を見つけるのにも生成人工知能を使い、より洗練された文章や好結果につながる文章への書き直し案も生成人工知能で実行している。

さらに、同氏は「ハイブリッドAI」や「ローカル・モデルス」、「個人化された体験」といった独自に見方を発信し、生成人工知能を単に使うだけでなく、個々の利用者のために役にたつ人工知能に進化させる戦略的使い方も示している。

▽精通することで自身の価値を創出

人工知能ツールのパワー・ユーザー(高度に使いこなすことで、ほかの利用者たちより深い知識や操作能力を習得した利用者)になるには、コンピューター科学や機械学習の修士号または博士号は必要ない。実際、パワー・ユーザーとみなされる多くの従業員たちは、自分自身で試行錯誤を重ねながら人並み以上に得意になった人たちだ。

27歳のクリーガー氏は、キャリア経験の浅い若手のする仕事ほど自動化の影響を受けやすいことを理解している。そのなかで、人工知能に関する助言を同僚に提供することで価値を発揮している。

それが「人工知能のことに関してはこの人に聞くべきという立場を固めることになる」と同氏は話す。

▽試行錯誤の練習でだれでも達人に

会計ソフトウェアを開発する新興企業ニックスシーツ(NixSheets)の設立者サル・アブダラ氏は、パワー・ユーザーらと知り合いたいという思いから、ソーシャル・メディアで公募して何人かと知り合った。なかでも感心したのが、いくつかのアプリケーションと連動させる方法を知っている使い手だった。

そのパワー・ユーザーは、たとえば、チャットGPTを使ってグーグル・シーツ(Google Sheets)に入力された四半期業績データをクイックブックス(QuickBooks)に自動的に取り込んだうえで、その結果を過去の業績報告のデータベースに照らし合わせて分析するといった活用法を編み出していた。

アブダラ氏も、試行錯誤を経て似たようなことができるようになった。「私自身はソフトウェア工学者だが、平均的な税理士や会計士でもそういった使い方をしていないだろうと思うと、そこに機会を感じる」と同氏は話した。

▽プロンプトは具体的であるほどよい

パワー・ユーザーらは、賢い使い方をつねに考案している。ソフトウェア会社で製品管理者を務めるケヴィン・ウェイ氏は、製品管理の仕事に関する助言を発信するリフトオフピーエム(LiftoffPM)というユーチューブ・チャネルを個人的に運営している。同氏は人工知能の専門家ではないが、機械学習の博士号課程で勉強している友人たちから多くを学び、それを実践して独学した。

同氏が共有する一つの重要な教訓は、「プロンプトの書き方を知るには練習が必要」ということだ。「生成人工知能は、こちらがしてほしいと思うことを何でもできるが、それを言わないかぎりやってくれない」と話す。

生成人工知能による成果物の多くは一般的で質も高くない。パワー・ユーザーはプロンプトを調整して、より良い結果を引き出すことがうまい。単純に文章を書いてほしいと指示するのではなく、だれに読ませる文章か、どのような文体で書いてほしいかを具体的に伝えることがきわめて重要だ。

さらに、出力結果に対して感想や意見を言うことも重要だ。「『悪くはないが、もう少し短くして』や『代替の選択肢を三つ出して』といった具合に人工知能を強化すること」が使いこなすには重要だと同氏は話した。

▽一つに絞って集中利用することが将来的に得策

複数のツールを使うよりも一つのおもな仮想執事に学習させる時間に投資するほうがよいという点で、多くのパワー・ユーザーの見方は一致する。

ユタ州のスキー・リゾートで販促責任者を務めるマイケル・リュークラート氏のお気に入りは、アンスローピックのクロード(Claude)だ。同氏は副業として、センティウムAI(Centium AI)を一人で立ち上げたため、毎日のように夜遅くまでクロードを使って「編集、修正、微調整、改善」に時間を割いている。

生成人工知能は利用者から学習し続けるため、一つを集中的に使えば、その人工知能が利用を重ねるごとに利用者の意図に沿う回答を示すようになる。

センティウムの事業は、人工知能検索のための検索エンジン最適化を提供することだ。「生成人工知能に教え込んで文脈を構築しなければ、本当に望むものにはならない。それだけの時間をいったん費やせば、そのあとは驚くべき魔法のように感じられる」とリュークラート氏は語っている。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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