感染6日後でも症状改善 インフルエンザ新薬に期待

 【共同】致死量のインフルエンザウイルスに感染したマウスに、炎症を抑える治療薬の候補物質を感染6日後に投与しても症状が改善したとする研究成果を、メリーランド大などの研究チームがまとめ、1日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。インフルエンザの新薬開発につながる可能性があるという。

 化合物は製薬大手エーザイが細菌感染で起きる重症の敗血症治療のために開発し、臨床試験を進めている「エリトラン」という薬剤。細菌から出る毒素が細胞表面にある「TLR4」という免疫に関わる受容体に結合するのを阻害することで炎症を抑える。

 チームは致死量のインフルエンザウイルスに感染させたマウス10-15匹のグループで実験。エリトランを投与しなかったグループでは感染の14日後に10%しか生き残らなかったが、感染から2日後に投与したグループは90%、4日後の投与では53%、6日後では33%がそれぞれ生き残った。投与が早いほど、体毛の乱れや浅い呼吸などの症状が軽くて済んだ。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る