裂けた大木、馬の死骸も　「ごう音、まるで機関車」　竜巻、傷痕痛々しく

　【共同】上部から真っ二つに裂けた大木、外壁だけ残して吹き飛んだ家々、道端には馬の死骸も-。「まるで機関車のようだった」「もう助からないかと思った」。少なくとも死者24人を出した巨大な竜巻の発生から一夜明けた米南部オクラホマ州ムーアは痛々しい傷痕をさらし、被災者たちは、がれきとなった家を前に途方に暮れていた。

　ムーアは州都オクラホマシティーの近郊。21日も分厚い雲が垂れ込めていた。空気はじっとりと湿気を帯びて生ぬるい。牧草地などが広がるのどかな地域だが、竜巻が通過した被災地に差しかかると風景は一変した。

　ジョセフ・カリーさん（40）の自宅は屋根と壁の一部だけを残して破壊された。当時1人で中にいた妻アンドレアさん（38）は足を負傷して病院に運ばれた。「けがだけで済んで良かった」。ぬかるむ赤土に足を取られながら家具を片付けていたカリーさんは自分に言い聞かせるように話した。

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