グリーン・エネ発電に意外な援軍〜田舎の農家も利益に期待
- 2013年7月19日
- 米国ビジネス
各州が電力会社に課す代替エネルギーの導入義務付け政策に対し、代替エネルギー導入で利益を見込む農家も支持する姿勢を見せている。政策に反対する共和党は、農家が多い保守の地盤でも劣勢に立たされている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、これまで風力やソーラーその他の再生可能エネルギーによる発電の導入を義務付けた29州のうち、少なくとも14州で政策の内容を骨抜きもしくは無効にする改正案が審議されている。代替エネルギーの導入は連邦政府が義務付けているわけではないため、風力やソーラー産業は火力、原子力など既存の発電方式からシェアを奪うために州の助けを必要としている。
カンザス州議会の場合、上下両院で共和党が多数を占めるにもかかわらず、代替エネ発電の導入を先送りする法案が両院で否決された。風力タービン部品を製造する地元業者のほか、風力発電事業者への土地賃貸で収入を見込む農家が法案反対の原動力になったためだ。
同じく共和党が議会を支配するノースカロライナでも、義務付け無効の法案が否決された。州は2007年、21年までに売上高構成比で12.5%を代替エネルギー発電にするよう電力会社に義務付ける法律を導入した。同州下院の共和党副院内総務で、公益事業常任委員長を務めるマイク・ヘイガー議員は3月、義務付け無効の法案を提出したが、委員会での投票で過半数の支持を得られなかった。
ヘイガー氏は、同僚議員らが反対に回ったのは、代替エネルギー産業に雇用創出を期待しているからだろうと説明しながら「保守でいるのが辛い時もある」と語った。
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