GM、中型トラック生産を再開〜フォード不在の市場に注目
- 2013年8月9日
- 米国ビジネス
ゼネラル・モーターズ(GM)は8日、1年前に停止した中型ピックアップ・トラック「シボレー・コロラド」と「GMCキャニオン」の生産を再開すると発表した。
USAトゥデイによると、両モデルとも5億1300万ドルをかけて改装されたミズーリ州ウェンツビル工場で生産され、2015年型として14年から北米で発売される。コロラドは娯楽用、キャニオンは業務用と位置づけられる。
北米のピックアップ市場はフルサイズが大部分を占め、小型と中型のシェアは2%にも満たない。小中型部門はかつてフォードが支配していたが、同社は大型の「F150」に客を引き込む戦略に転じ、中型の「レンジャー」は刷新を機に北米販売を中止した。レンジャーは現在、海外で供給が追いつかないほど売れている。
その後、小中型部門では「トヨタ・タコマ」が台頭し、住宅の車庫に収まるサイズを好む消費者を取り込んで小型トラックのシェアを約50%に広げた。コロラドとキャニオンを提供していた12年当時のGMの北米小中型トラック市場シェアは16.4%で、2モデルの販売台数は4万6000台弱だった。
フォード不在の市場にGMが再参入した場合、けん制し合うのが普通の両社としては例外的な動きとなるが、自動車情報ポークのアナリストは「(GMのフルサイズ・ピックアップ)シルバラードやシエラの販売に悪影響を及ぼすことなくコロラドとキャニオンが売れれば、フォードも戦略を見直さざるを得なくなる」と見ている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
米技術大手ら、メキシコでの製造拡大に注力 〜 台湾の技術製品メーカーらに熱心に働きかけ
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
米国内都市圏の住宅所有者らは自然災害に要注意〜異常気象による損害危険の高い地域が明確に
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ドライバーの過半数が「AVは怖い」~AAA調査
-
2024年5月13日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EVへの関心、ますます低下~消費者、メーカーの思惑に反し
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開