南沙近くに拠点検討 米軍、比基地を共同使用

 【共同】アジア重視戦略を打ち出している米軍が、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島に近いフィリピン南西部パラワン島を前方展開拠点の一つとして検討していることが16日、分かった。米フィリピン両軍事筋が共同通信などに語った。パラワン島にあるフィリピン軍の基地を共同使用する。

 南沙諸島周辺海域では、中国とフィリピンの間で領有権争いが深刻化しており、中国の動向を警戒する米軍はパラワン島を「最前線」と位置づけている。米軍のプレゼンス(存在感)拡大が新たな緊張の火種となる懸念もある。

 米フィリピン両政府は、米軍のフィリピンへの派遣拡大を可能とする新協定の協議を始めており、年末までの締結を目指している。

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