南シナ海で中国刺激回避 東アジアサミット声明案

 【共同】ブルネイで10日に開催される東アジアサミットの議長声明案が3日、判明した。中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国が領有権を争う南シナ海をめぐり、紛争防止を目的とした法的拘束力のある「行動規範」策定に向け、中国とASEANが9月に協議を開始したことを「歓迎」すると表記し、中国を刺激するような踏み込んだ表現は避けた。

 会議にはASEAN加盟10カ国に加え、日米中ロなど計18カ国の首脳らが参加予定。ASEANや、アジア重視戦略を掲げる米国は行動規範の早期策定を求めており、難航の末に始まったばかりの協議を円滑に進めたい狙いがある。

 中国側も李克強首相が東アジアサミットに初参加するため、参加国との対立激化は避けたい考え。東アジアサミットに先立ち開催予定の中国ASEAN首脳会議の議長声明案では「行動規範」に言及せず、これとは別に「行動規範」などに関する共同声明を出す方向で調整している。

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