GM、新生「コロラド」を発表〜小型ピックアップ市場に再参入

 ゼネラル・モーターズ(GM)が20日、小型ピックアップ・トラック「シボレー・コロラド」の2015年型をロサンゼルス自動車ショーで公開した。一度撤退した小型ピックアップ市場に再び参入し、現在同部門で業績を伸ばしているスバルなどに対抗する。

 AP通信によると、新型コロラドは14年秋の発売予定。12年に生産を中止した旧型より900ポンド軽く、車長は同ブランドの大型ピックアップ「シボレー・シルバラード」より16インチ短いほか、自転車ラックなどの付属品があるのが特徴だ。

 経済的に余裕のある消費者が多いカリフォルニア、コロラド、ニューヨーク各州を重点に売り込みたい考えで、いずれの市場も現在はスバルの人気が高い。スバルは小型スポーツ多目的車(SUV)「フォレスター」を筆頭に、過去2年間で販売台数を61%以上も伸ばしている。ピックアップは販売していないが、4輪駆動ハッチバックが東西海岸を中心とするアウトドア派を強く引きつけている。

 GMは米国ブランドにも同じことができると考えており、シボレー部門のアラン・ベイティ国際責任者は「もしそのスペースを埋め、同種の車を提供できる米国ブランドがあるとすればシェビーが最適だと考えた」と話した。

 また、GMはコロラドと「GMCキャニオン」を、シルバラードや「GMCシエラ」より小さいトラックを必要とする労働者層にも売り込む予定で、ベイティ氏は「見かけ倒しでなく何でもできるトラック」と強調した。

 国内の小型ピックアップ市場は、1990年代末には販売台数が100万台を超えたが、フォードやGMなどの市場撤退で現在は年間30万台以下に縮小している。旧型のコロラドも、国内で販売した4年間に3万9000台を超えたことはなかった。

 新生コロラドが直接対抗するモデルは、12年の販売台数14万1000台と米国で最も人気の高い小型ピックアップ「トヨタ・タコマ」になる。

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