「過食防止ブラ」開発試みる〜MS、商品化には至らず

 マイクロソフト(MS)が、食べ過ぎの防止を目的とするブラジャー「スマート・ブラ」の開発を試みていたことが分かった。しかし、試作品を作っただけで商品化には至っていない。

 シアトル・タイムズによると、スマート・ブラは、ブラジャーにストレス検知器を取り付け、装着した女性がストレスから何かを食べようとすると感知して、スマートフォンを通じて本人に警告する仕組み。ロチェスター大学(ニューヨーク州)とMS研究部門、英サウサンプトン大学の研究者が合同で試作し、消費者実験の結果を「Food and Mood: Just-in-Time Support for Emotional Eating」という論文にまとめた。

 検知器は、女性の心拍や発汗、皮膚の伝導性の変化からストレスを読み取る。人の感情や機嫌を感知して反応する電算機器は、「感情電算」と呼ばれる比較的新しい分野で、スマート・ブラの試作品はその研究のために作られた。

 MSによると、問題の1つは電池が4時間しか持たないことだった。マイクロソフト・リサーチの研究者アスタ・ローズウェイ氏は「3〜4時間ごとに充電しなければならず、装着を続けること自体がとても面倒という被験者の声が相次いだ」と話した。

 マイクロソフトは男性用スマート下着も試作したが、検知器の位置が心臓から遠すぎてうまく機能しなかったという。

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