機内の音声通話、運輸省は禁止継続の意向

 過去22年にわたって禁じられてきた旅客機内での携帯電話の使用は、通信障害などの技術的問題はないと考えられるものの、解禁には反対の声が高く、オバマ政権は規制を継続する可能性が高い。
 ウォールストリート・ジャーナルによると、無線電波を規制する連邦通信委員会(FCC)は12日、「もはやこれを禁ずるべき技術的な問題はない」との理由で禁止措置の解除を検討することを決めた。しかし空の交通を規制する運輸省は同日、「乗客や航空業界の圧倒的多数は携帯電話の使用に反対しており、音声通話の禁止を検討する」と発表した。この場合、運輸省の決定が優先される。
 アンソニー・フォックス運輸長官は「航空会社、乗客、客室乗務員、議員などから飛行中に乗客が携帯電話で話すことを問題視する声が上がっており、私も懸念している。これを認めることが消費者にとって公平がどうかを判断するのは運輸省の管轄」と述べた。
 航空会社は、電話の利用が他の乗客の迷惑になり、飛行中にいさかいが起きてこれを取りなす客室乗務員の負担が増えることを懸念している。サウスウェスト、バージン・アメリカ、デルタの各社は、政府判断に関わらず機内の電話使用は認めない意向を表明している。一方でユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスやジェットブルーは、規制が変更されれば会社の方針も変更を検討する意向で、ジェットブルーは電話したい客のために専用席を設置することも検討する予定。
 FCCは、あくまで飛行の安全に関わる技術的な問題を審議するだけで、5人の委員も個人的には機内の電話使用に抵抗を感じており、トーマス・ウィーラー委員長はフォックス長官の発言に非常に元気づけられたという。
 規制解除の検討を発表した後、FCCには隣の客が電話を使い始めた時の不快さを懸念する消費者から大量の苦情が寄せられているほか、議会では機内での通話を禁止する法案が提出され、米最大の客室乗務員組合も解禁反対運動を始めている。

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