糖尿病薬の合弁を完全取得〜アストラゼネカ、ブリストルは撤退

 英製薬大手アストラゼネカは19日までに、ブリストル・マイヤーズ・スクイブと合弁で運営してきた糖尿病薬事業について、ブリストルの持ち株を41億ドルで買い取ることで同社と合意した。

 ロイター通信によると、これでアストラゼネカは新薬の品ぞろえを拡充でき、ブリストルは抗がん剤など他の分野への投資を増やせる。ブリストルは、2012年に糖尿病薬専門のアミリン・ファーマスーティカルズを53億ドルで買収し、その商品ラインをこの合弁事業に組み込んだばかりで、同分野から撤退して持ち株を売却する決定は大きな戦略転換となる。

 一方、アストラゼネカのパスカル・ソリオット最高経営責任者(CEO)は12年10月の就任以来、一貫して肥満と関連する糖尿病を重要な成長分野と見て力を入れている。糖尿病治療薬の需要が高まる中、合弁事業を完全子会社化することで、売り上げや利益の増加を見込む。

 買収金は、手持ちの現金と短期ローンで支払う予定で、14年の利益には影響せず、ブリストルは25年までこの合弁事業からロイヤルティを受け取る。

 この糖尿病薬事業には、「オングリザ」や「コムビグライズ」などの錠剤および「ビデュリオン」や「バイエッタ」といった注射剤などが含まれ、先週は新薬ダパグリフロジンが米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会から認可の推奨を受けた。

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