エコノミー席、より窮屈に〜背もたれ固定式も増える

 飛行機のエコノミークラスの座席がますます狭く、座り心地も悪くなっている。

 ニューヨーク・タイムズによると、以前からあまり余裕のなかったエコノミー席の前後間隔は、20年前の34インチから現在は30〜32インチと約10%も縮まっており、28インチという航空会社もある。このため背もたれを倒すことをめぐる乗客同士のいざこざも多く、前の客が倒さないよう後ろから膝で止める人や、固定用の「ニーガード」と呼ばれる器具を持ち込む人もいる。

 さらに、新しい座席は軽い素材が使われている代わりにクッション部分も少なく、雑誌などを入れるポケットはテーブルの上になり、リクライニング機能が縮小または完全に排除された座席もある。

 サウスウェスト航空の場合、生地が薄くクッションも少ない「スリム・ライン」と呼ばれる座席を導入し、背もたれが倒れる幅を3インチから2インチに縮めた。これで座席は6席(横1列分)増え、2億ドルの増収が見込めるようになった。

 航空機用座席の製造大手B/Eエアロスペース(ニュージャージー州)のトム・プラント総支配人は「現在の環境では、客室にできるだけ多く座席を詰め込むことが目標になっている」と話す。

 スピリット航空は2010年から、3インチ倒れた状態に固定した座席を28インチ間隔で設置し始めた。通常、エアバス機のエコノミークラスは150席だが、この設定によって同社では178席の設置が可能で「前の人が背もたれを動かすことによる影響がなくなったので客にも喜ばれている」という。

 同じくノンリクライニング・シートを導入しているアリージャント航空は「動く部品が少ないため維持管理に手間がかからず、コストが抑えられ、低運賃を維持できる」と話している。

 一方、窮屈感の高まりには乗客自身が大きくなったことも影響している。過去40年間に米国人の平均体重は20ポンド増え、腰回りは約2.5インチ太ったが、エコノミー席の横幅は平均17〜18インチで変化していない。(共同)

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