政府方針に限定行使明記 集団的自衛権の解釈変更
- 2014年4月10日
- 日本発ニュース
【共同】安倍晋三首相は10日、集団的自衛権の行使容認問題をめぐり、自ら設置した安全保障に関する有識者懇談会(安保法制懇)の報告書を受けて策定する「政府方針」に、自衛隊の活動を「放置すれば日本の安全に大きな影響が出る場合」に限定すると明記する意向を固めた。政府方針は、憲法解釈変更に向けた「閣議決定」の原案となる可能性がある。行使容認に慎重な公明党を説得し与党協議の進展を狙う考えだ。
関係者によると、政府方針は、国家安全保障会議(NSC)の事務局である国家安全保障局(谷内正太郎局長)を中心にとりまとめる。朝鮮半島有事や日本と中東を結ぶシーレーン(海上交通路)防衛を念頭に、集団的自衛権の行使を原則として日本領域や公海上に限定し、他国領域で行使しない案を軸に検討する。
菅義偉官房長官は10日の記者会見で、政府方針に関し「安保法制懇の報告書を基に議論してもらうわけではなく、政府の基本的方向性を示した上で与党と相談する」と今後の運びを説明。報告書から政府方針発表までの期間は「まだ決めていない」と語った。政府高官は「報告書がそのまま政府の考え方になるわけではない」と強調した。
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