提携先と競争する新たな事業手法【後編】

 本稿前編では、グーグルとマイクロソフトがOSメーカーでありながらハードウェア市場に自ら進出したことで、「マイクロソフト・モデル」に反する戦略を打ち出したことに言及した。後編では、その要因がアップルにある点に焦点を合わせ、携帯機器業界の動向を解説する。

▽原因はアップル

 「マイクロソフト・モデル」(OSメーカーはハードウェア提携企業と競争する機器を自ら開発して市場投入しない)が崩壊したのはなぜか。

 その主因はアップル(Apple)にある。

 携行型情報端末市場において最大利益を上げているのは圧倒的にアップルだ。たとえば、2012年第2四半期の世界スマートフォン市場における総利益の77%はアップルが占めている。しかし、アイフォーン(iPhone)の市場占有率は… 続きを読む

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