SQLデータベースを大幅刷新 〜 ファウンデーションDB、IoT向けに高速化

 データベース開発のファウンデーションDB(FoudationDB)は、同社の非SQL(分散)データベース製品を刷新し、「モノのインターネット(Internet of Things=IoT)」環境に対応させた。loTが企業間で急速に普及するという見通しを受けた作戦だ。

 コンピュータワールド誌によると、同社は、既存のデータベース製品「ファウンデーションDBキーバリュー・ストアー」のアーキテクチャーを再設計し、loT環境で扱う膨大なデータの処理を大幅に高速化させることで市場開拓を図る。

 同社は、32基のサーバーで構成されるクラスター上とアマゾンのEC2(Elastic Compute Cloud)の環境において、キーバリュー・ストアーの最新版となるバージョン3を試験的に稼働させたところ、1秒間に1400万回のランダム書き込みを実現した。旧版ではその回数は毎秒40万回だった。

 バージョン3の試験結果は、市場に出回る競合技術をはるかに上回る。たとえば、オンライン動画配信サービス最大手のネットフリックス(Netflix)が使っているオープン・ソースの分散型データベース・システムのカサンドラ(Cassandra)の書き込み回数は毎秒100万回超だ。

 ランダム書き込み回数は、IoTに対するデータベースの性能を測定する重要な数字だ。数千個単位の検知器群から送られてくる膨大な量のデータをリアルタイムで処理するには、大量の書き込みが必要になるからだ。

 バージョン3には、書き込み速度の大幅向上のほか、いくつかの機能が追加されている。たとえば、IT管理者がコンソールを使って複数のデータベースを中央管理できるようにする機能が加えられた。

 バージョン3は無料でダウンロードできる。企業向けのライセンスおよびサポートの料金は、1ヵ月に1件の処理に対し99ドル。

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