スタンフォード大学、「高層」チップを開発 〜 データの処理量を1000倍に
- 2014年12月18日
- ハイテク情報
スタンフォード大学の研究者らは、複数層からなる新たな「高層(high-rise)」チップ(積層構造チップ)を開発した。
ロジックとメモリーの技術層を複数重ねる高層設計チップは、従来のコンピュータ用チップの性能を大幅に上回り、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)や大規模データ(Big Data)向けアプリケーションで必要となる膨大な電算処理に対応できる。
コンピュータワールドによると、新たなチップにはナノテクノロジーが応用され、シリコンの代わりにカーボン・ナノチューブ・トランジスタが採用され、メモリーには、抵抗変化型メモリー(RRAM)またはスピン注入磁気メモリー(STT-RAM)が使われた。
RRAMとSTT-RAMは、従来設計のメモリーに比べて消費電力が小さく効率性も高い。
従来のチップは、メモリーからプロセッサーに情報を送り、電算処理後にメモリーに戻して再び保存するという処理を実行しており、そのやり取りに電算処理自体より多くのエネルギーと時間がかかる。
高層チップは、メモリーとプロセッサー間で送受信されるデータの量を従来の1000倍に増やすことで、データ送受信にかかる時間を大幅に短縮し、消費電力も格段に削減するという大きな利点を実現する。
開発に携わった研究者らによると、現在は4層構造だが、将来には100層構造も可能となる。
高層チップは、既存の半導体構造を微調整することで製造できる。
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