夏の電力、安定供給を確保 原発ゼロでも可能に

 【共同】経済産業省は16日、今夏の電力供給の余力を示す予備率が、沖縄電力を除く大手電力9社で3.0~12.1%となり、安定供給に最低限必要とされる3%を9社とも確保できる見通しであることを明らかにした。節電対策を議論する有識者の会合で示した。政府は家庭や企業に節電の協力を要請するが、数値目標は設定しない方向だ。

 夏の数値目標見送りは3年連続。原発再稼働が秋以降にずれ込んだ場合でも、安定供給に支障はないことになる。家庭の節電や企業の省エネ努力の定着に加え、火力発電所のフル操業により、夏の需要期を乗り切れると見込んだ。火力発電のトラブルによる供給不足への懸念などから、政府は原発の再稼働を急ぐ姿勢だが、説得力を欠くとの疑念が生じかねない。世論の反発が強まる可能性もある。

 2010年並みの猛暑などを想定して8月の予備率を各社が算出した。それによると、北海道、東北、東京の各電力が5.5~11.0%と、東日本では比較的余裕がある見込み。一方、原発への依存度が高い関西電力と九州電力は、単独ではそれぞれ予備率が0.8%、マイナス2.3%となり、他社から電力を融通してもらうことで3.0%をぎりぎり確保する。

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