加州でのボトル水生産停止〜節水でスタバ、一時東部に移転
- 2015年5月19日
- 米国ビジネス
カフェ・チェーン大手スターバックスは、4年目に入ったカリフォルニア州の深刻な干ばつを理由に、 傘下ブランドのボトル水「エソス・ウォーター(Ethos Water)」の同州での生産を停止した。
ロイター通信によると、エソスの生産は今月から半年間、ペンシルベニア州の業者に移し、西海岸では別の調達先を探す予定。5月初めにマザー・ジョーンズ誌が「スターバックスは特に干ばつの深刻な地域で水を調達している」と報じており、加州でのエソス生産中止はこれを受けた動きとも考えられる。
スターバックスは、2005年4月に800万ドルでエソス・ブランズを買収した。ボトル水の販売では1本当たり5セントをスターバックス基金内のエソス水基金に寄付しており、アフリカ、インドネシア、中南米の水が不足する国の水や衛生関連教育の支援にこれまで1230万ドル以上を投じている。さらにカリフォルニアでは08年以降、スターバックス店での水の使用量を26%削減している。
ボトル水業界では、他にもコカ・コーラの「ダサニ(Dasani)」やペプシコの「アクアフィナ(Aquafina)」などの大手ブランドがカリフォルニアで水を調達している。コカ・コーラは同州内の施設でトラックの洗車や植栽用の水まきなどを停止しているが、ボトル水の生産を州外に移す予定はなく、広報担当者によると「水の使用量を減らし、水を自然へ補充しつつ州内の雇用を維持する意向」だという。
国際ボトル水協会によると、14年の米ボトル水消費量は110億ガロンで、前年から7%以上増加した。国民1人当たりでは34ガロンに上った。
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