アップル、衛星ナビのコヒーレントを買収

 アップルは、衛星利用測位システム(GPS)を利用したナビゲーションサービスの新興企業コヒーレント・ナビゲーション(Coherent Navigation、カリフォルニア州)を買収した。買収額は未公表。

 ニューヨーク・タイムズによると、2008年創業のコヒーレントは、航空大手ボーイングや衛星通信イリジウム(Iridium)などと提携し、高精度の商用ナビゲーション・サービスを提供している。このほか、政府向けに自律ナビゲーション・ロボットの開発を手掛けた実績もある。

 アップルは09年、プレイスベース(Placebase)の買収を契機に地図サービスの技術開発に乗り出し、その後も同種の事業者を相次いで獲得してきた。

 一連の買収は、自社端末の地図機能を「グーグル・マップ」依存型から独自のシステムに置き換える戦略に沿った動きで、12年にはオランダの電子地図大手トムトム(TomTom)からライセンス供与を受けた技術を組み合わせて「アップル・マップ」の提供を開始した。

 地図サービスの開発競争はここ最近、シリコンバレーの大手も巻き込んで激化の一途をたどっている。配車サービスのウーバー(Uber)は2月、カーネギーメロン大と提携し、ペンシルベニア州ピッツバーグで自動運転タクシーの研究開発拠点を設立した。また、ウーバーと独高級車メーカー3社連合は、フィンランド・ノキアのデジタル地図サービス「Here(ヒア)」をめぐって買収合戦をしている。

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