LGとADT、防犯ソリューションを共同開発へ 〜 ADTはネストとも業務提携

 家電大手の韓国LG電子と防犯システム大手の米ADTは、防犯ソリューションの共同開発で業務提携した。ADTはまた、スマート室温調整器大手のネスト・ラブズ(Nest Labs)との提携も明らかにした。

 サイテック・トゥデイ誌によると、LGは、ADTが2015年中に発売する新しい装置を開発したとみられる。同装置には名前がまだ付けられていないが、ADTは動画を公開しており、未来的な流線型の黒い装置をそのなかで紹介している。

 「広帯域接続の普及にともなって、住宅自動化市場が伸びつつある。ADTは従来型の防犯監視に加えて、新しいスマートな防犯ソリューションを個人および商業顧客に提供できるようになった」とADTは説明している。

 ADTが「スマート・セキュリティー」と称するシステムを提供するのは、今回が初めて。LGとの共同開発による住宅自動化ソリューションには、防犯カメラのゲイトウェイ・ソリューションとビデオ・ホスティング、それに専門的な監視サービスが含まれる。ADTでは、高い防犯機能と美しい外観設計を求める顧客に訴求するだろうと話す。

 同装置はプラグ&プレイで機能し、遠隔操作で自宅を監視する機能が組み込まれている。LGのモノのインターネット(IoT=Internet of Things)技術を搭載しており、周辺機器やほかの装置を接続して、スマート住宅の接続網拠点として使うことも可能だ。それらを制御するモバイル・アプリケーションも用意される。

 LGのビュンフーン・ミン上級副社長は、「LGのスマート技術がIoTの進化に寄与している。特にスマート住宅にとっては、防犯システムと専門的な監視サービスは欠かせない、と当社は考えている」「ADTのような業界大手と協力して家庭用防犯製品を開発することで、業界でも最高のサービスを届けられるようになる」と述べた。

 一方、ADTとネストの提携は、自動化分野の製品生態系を拡大することが狙いとみられる。

 「LGとネストを当社の生態系に加えることで、防犯と自動化の未来を定義できるようになる。自動化に対する需要は引き続き高まっており、それが最善の戦略だと考えている」とADTのナレン・グルサハニー最高経営責任者(CEO)は話している。

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