ロボットが接客「変なホテル」〜ハウステンボスにオープン

 フロントをはじめとするさまざまな接客業務をロボットがこなす「変なホテル(英語表記はHenn-na Hotel)」という名前のホテルが、長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」に隣接してオープンし、国際的な話題となっている。

 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、フロントではロボットが到着客などに対応し、まばたきもする女性ヒューマノイド型ロボットは日本語、蝶ネクタイを付けた恐竜型ロボットは英語を話す。ほかに荷物を運ぶロボット、客を部屋に案内するロボットもいる。

 このホテルにはルーム・キーがなく、客室の利用には顔認識システムが導入されており、客の顔はチェックイン時にデジタル画像で登録される。室内の温度は、客の体温をセンサーが感知して自動調整するスマート・システム。さらに、72室すべてには卓上ランプほどの大きさのチューリップ型ロボット「チューリー」が置かれ、「今何時?」「あすの天気は?」といった簡単な質問に答えるほか、部屋のあかりの点灯、消灯はこのロボットに指示する。宿泊料金は9000円から。

 ロボットや自動サービスは、単なる話題作りではなく、効率改善やテクノロジーの進歩を目指した真剣な取り組みで、変なホテルはエネルギー消費、人件費、無駄を削減し、自給自足できるソーラー発電ホテルを目指している。ホテル運営会社の代表取締役社長、澤田秀雄氏は「イノベーションを強調すると同時に、ホテルの価格上昇に対して何かしたかった」と話す。

 日本はロボット技術の先進国で、近年は人間と交流するロボットが注目されている。今年4月には東京の三越百貨店のオープン時にロボットが買物客にあいさつをしたほか、関西大学の研究チームは、汗をかき、冷たい風に当たったり恐い話を聞いたりした時に鳥肌が立ち、呼吸もするロボットの開発を進めている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る