ラッカ市民、停戦に不安 「イスラム国」拠点

 シリア全体には朗報だが、私たちの苦しみは深まるのでは-。過激派組織「イスラム国」(IS)の拠点、シリア北部ラッカの市民らは一時停戦を歓迎しながらも、停戦の対象外のISに対する攻撃が強化され、市民の巻き添えが拡大することを懸念する。27日の停戦発効後、インターネットを通じたインタビューでラッカ市民の声を聞いた。

 シリア政府筋によると、停戦発効3日目の29日も大規模戦闘は起きていないが、停戦を主導する米国とロシアはISなど「テロ組織」への攻撃は継続中。停戦には、アサド政権軍と反体制派の軍事力をIS攻撃に集中させる狙いもある。巻き添えを避けようにも、ラッカ市民はISの監視下にあり、移動の自由がない。

 薬剤師ファワズ・アッサフさん(40)は視聴を禁じられた衛星テレビで停戦の詳細を追っている。「和平協議を進めるため重要な一歩。全ての勢力が戦闘をやめたがっている証拠だ」と停戦発効を歓迎する。だが「ISに対する圧力は強まる。食料や医薬品の不足が進み、私たちの生活はさらに悪化する」と予測した。(共同)

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