ビスケットの「オレオ」などで知られるスナック菓子大手モンデリーズ・インターナショナル(イリノイ州)は29日、チョコレート大手ハーシー(ペンシルベニア州)の買収を断念したと発表した。売上高で世界首位の製菓会社を目指したモンデリーズの望みは実現しなかった。
AP通信によると、モンデリーズはこの6月末、総額約223億ドル(ファクトセット調べ)でハーシーに買収を提案したものの、ハーシー側は提案内容が「話を進める素地にならない」と答えて拒否していた。ハーシーの代表者は、「モンデリーズとの交渉があったこととそれが物別れに終わったこと以外に話すことはない」と話した。
モンデリーズのアイリーン・ローゼンフェルド最高経営責任者(CEO)は声明で、「合意への道筋が見えないと判断した」と述べた。同社はクッキーの「ナビスコ」、チョコレートの「キャドバリー」、ガムの「トライデント」などを製造する。
6月にウォールストリート・ジャーナルが伝えたモンデリーズの持ちかけは、ハーシーの社名を残し、国際本社をハーシーと同じペンシルベニア州ハーシーに移すことを含む内容だった。市場調査ユーロモニターによると、買収が実現した場合、マーズ(バージニア州)を抜いて製菓世界最大手になると見られていた。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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