首相、報告遅れ認める 防衛相伝達も6日後
- 2013年2月7日
- 日本発ニュース
【共同】安倍晋三首相は7日の衆院予算委員会で、1月30日に発生した中国海軍艦船による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射について、自らへの報告が遅れたことを認めた。小野寺五典防衛相は報告を受けたのが6日後の2月5日だったと説明し、同日中に首相に報告して公表した。同時に「国連憲章上、武力威嚇に当たるのではないか」との認識を示し、けん制した。一方、中国側は「日本が危機をあおり、緊張をつくりだし、中国のイメージをおとしめようとしている」(華春瑩・外務省副報道局長)と反論した。
不測の軍事衝突を招きかねない緊迫した事態だったにもかかわらず、首相や防衛相への報告遅れが明らかになったことは、自衛隊に対する文民統制(シビリアンコントロール)の観点からも議論となりそうだ。
首相は、1月19日の海自ヘリコプターへのレーダー照射が疑われる事案に関し、発生直後に報告を受けたと強調。ただ、その後の確認作業が難航したことから30日の護衛艦への照射は「事務方がより慎重になり、私に情報が上がってくるのが遅くなった」と釈明した。今後は未確認でも速やかに報告を求める考えを示した。
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