アドビ(Adobe)の調査結果によると、2019年のブラック・フライデイ(感謝祭翌日の金曜日に実施される特売)での米オンライン小売売上高は、過去最高を更新する74億ドルを記録した。アドビの予想額75億ドルを下回ったが、2018年の同日比で12億ドルの増加となった。また、そのうちの29億ドルはスマートフォンでの買い物だった。スマートスマート経由が39%以上を占めた計算だ。
テッククランチ誌によると、ことしのブラック・フライデイ・オンライン販売で人気だったのは、ヒット映画「フローズン2」やLOLサプライズ、パー・パトロールといったキャラクターをテーマとした玩具類のほか、FIFA20やマッデン20をはじめとするビデオゲーム、そして任天堂スイッチだった、とアドビは報告した。かたや電子製品では、アップル(Apple)のラップトップやエアポッズ(Airpods)、サムスン(Samsung)のテレビが売れ筋だった。
アドビ・デジタル・インサイツのテイラー・シュライナー主任アナリストは、実在店舗に足を運んで列に並ぶより、パソコンやタブレット、スマートフォンで買い物する消費者の数が予想より大きく増えており、特に「スマートフォン経由の購入者数が最大の成長を記録している」と指摘した。
アドビ・アナリティクスでは、米国内の小売業界上位100社のうち80社の売り上げをリアルタイムで追跡し、米年末商戦期(感謝祭翌日の金曜からクリスマス周辺まで)に約1兆件のオンライン決済を調査対象とする。
アドビによると、ブラック・フライデイのオンライン支出額(買い物に費やす金額)は近年に上昇傾向にある。ことしの場合、オンライン購入額平均は168ドルで、2018年のブラック・フライデイより5.9%高かった。
スマートフォン経由での支出額は前年同日比21%増。また、消費者から小売サイトへのオンライン・トラフィックでは、前年比15.8%増の61%をスマートフォン経由が占めた。
年商10億ドル以上の小売大手らは、それ未満の小売サイトより好業績で、前年比増を記録した割り合いは、後者の27%に対し62%に上った。また、小売大手のモバイル・サイト変換率(モバイル・サイトを閲覧した件数に占める販売成立件数の比率)は66%だった。
【techcrunch.com/2019/11/30/black-friday-sees-record-7-4b-in-online-sales-2-9b-spent-using-smartphones/】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる