ストレージ企業ヴァイオリン、東芝と提携
- 2013年3月7日
- ハイテク情報
データ・ストレージ・システム開発および販売のヴァイオリン・メモリー(Violin Memory)は、東芝と技術提携したことを明らかにした。EMCやフュージョン・アイオー(Fusion-io)など、データ・ストレージ・システム市場の他社を脅かす存在となる可能性がある。
非公開企業のヴァイオリンは、新規株式公開(IPO)の準備を進めていると報じられていた。
同社の本社はカリフォルニア州マウンテンビューにあり、これまでに東芝アメリカやジュニパー・ネットワークス、SAPベンチャーズから合計2億3600万ドルを資本調達している。
ヴァイオリンのデータ・ストレージ・システムには、東芝製のフラッシュ・チップが使われている。
インベスターズ・ビジネス・デイリーによると、今回発表された提携では、ヴァイオリンの新製品となるプラグイン式メモリー・カード・モジュールに東芝の技術が使われることになった。
この種のメモリーは「PCIエキスプレス」または「PCIe」カードと呼ばれ、フュージョン・アイオーも開発している。
ヴァイオリンのドン・バシール最高経営責任者(CEO)は、2009年2月まで1年間にわたってフュージョンのCEOを務めた人物でもある。
ヴァイオリンは2005年に設立された会社で、大規模なエンタープライズ向けストレージ・アレーを販売する。イーベイやAOLを顧客に抱える。
フラッシュを使用したストレージ・アレーは、EMCやオラクルが販売するディスク型アレーに比べ、ユニットあたりの価格が高い。しかし、データ・アクセスがはるかに速いという利点がある。そのため、昨今の大規模データ(Big Data)関連市場の成長から恩恵を受けている。
ヴァイオリンのPCIe市場参入は、同社にとって新たな成長機会をもたらす可能性がある。
「ディスク・ストレージという古い取り組みには無駄があるため、実際に必要な性能よりもはるかに大きな容量を持つ必要がある」「当社のシステムには、その無駄がない」とバシール氏は説明。
ヴァイオリンと東芝は、知的所有権および新しいメモリー・カードのためのNANDフラッシュ技術を共有する計画だ。
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