グーグル、クロームで打倒ウィンテル

 クレディ・スイス(Credit Suisse)によると、アップル(Apple)はアイフォーン(iPhone)とアイパッド(iPad)のモバイル端末事業で、2012年第4四半期だけで170億ドルの粗利益を計上したとされる。

 一方、デスクトップ分野ではマイクロソフト(Microsoft)とインテル(Intel)が引き続き膨大な利益を上げているが、グーグル(Google)の無料デスクトップOS「クロームOS(Chrome OS)」が両社の牙城を切り崩す可能性が指摘されている。

 スマートフォン市場でアップルのiOSを抜き去ったグーグルが、今度はパソコン市場でマイクロソフトのウィンドウズ(Windows)を脅かそうとしている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、クロームはウェブサイト・ブラウザーとして知られるが、グーグルは軽量のコンピュータ用OSとしてもクロームを開発しており、サムスン(Samsung)やエイサー(Acer)、ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)がクラウド電算時代のインターネット接続専用ラップトップ用OSとして採用を進めている。

 ウェブ閲覧に時間を費やすコンピュータ利用者が増えるなか、パソコン・メーカーは必要最小限の演算処理能力を備えた端末の開発と販売に注力している。アップルのアイパッドや、クロームOS搭載のクロームブック(Chromebook)はその例だ。

 クロームブックはコスト競争力の強さが特徴。たとえば、サムスンの人気機種は、高価なウィンテル機種(ウィンドウズとインテル製半導体を搭載した従来型パソコン)の代わりにグーグルの無料OSとサムスンの安価な半導体を使うことで、小売価格249ドルの安値を実現した。

 さらに、グーグル・ドライブ(Google Drive)やドロップボックス(Dropbox)といったクラウド・ストレージ・サービスの利用増加を背景に、内蔵ストレージを搭載せずにさらなる値下げを図っている。

 ソフトウェア開発会社が独自のハードウェアを提供する例は増えており、グーグルも先週、独自のクロームブックを投入した。

 クロームブックのほとんどはここ数ヵ月で市場投入されたばかりだが、サムスンの249ドルの製品がアマゾン(Amazon.com)でラップトップのベストセラー製品に躍り出ており、滑り出しは上々と言える。

 クロームブックの売れ行きがこのまま順調に続くと、マクロソフトとインテルに値下げ圧力をかけ、アップルのマック(Mac)販売にも影響する可能性がある。そうなると最大の勝者はグーグルになるかもしれない。

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