連邦航空局、小型データ・センターを採用 〜放射能レベルの研究に活用

 連邦航空局(FAA)は、上空の放射能レベルの研究目的でエリプティカル・モバイル・ソリューションズ(Elliptical Mobile Solutions)の小型データ・センター・システムを採用した。

 データ・センター・ノーレッジ誌によると、FAAは、宇宙旅行の安全性を調べるために、上空100キロに至る放射能レベルの研究で同システムを活用する。

 FAAは、ITシステムのカスタム構築を手がけるノーテック(Nor-Tech)に同プロジェクトの実行を依頼し、ノーテックがエリプティカル・モバイル・ソリューションズを選定。

 同プロジェクトでは従来型のデータ・センター外で機能するソリューションが必要とされる。エリプティカルは、マイクロ・モジュラー・データ・センターと呼ばれる小型かつ高密度のデータ・センター・システムを開発している。

 ノーテックが使用したのは、エリプティカルの「EMS R.A.S.E.R. HDマイクロ・モジュラー・データ・センター」。インテル製のジーオン(Xeon)プロセッサーのクラスターと、シーゲート製のコンステレーション(Constellation)ハード・ディスクが採用されている。

 ノーテックは、FAAの医学者や物理学者、工学者らと協力し、2年半かけて同システムを構築した。

 同システムで行う研究は機密性が高いことから、セキュリティ配慮のため、インターネットに接続されていない。

 「このプロジェクトでは、限られた空間に実装できる高密度電算という特有の要件が課された」「エリプティカルのR.A.S.E.R. HD筐体の設計は、42Uの各筐体につき最大80キロワットに対応できる」「その結果としてノーテックでは、前例のない密度を達成できた」「筐体には頑強な液体冷却システムが採用されているため、完全に密閉して過熱を防ぐことができる」と、ノーテックのドム・デイニンガー開発担当副社長は説明している。

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