ウーバーに降りかかる無人タクシー市場成長の脅威 〜 投資家ら、ウェイモとテスラの一騎打ちになると予想

無人タクシー(ロボタクシー)の市場が拡大するにつれてウーバー(Uber)の立場が脅かされるとみる投資家が増えている。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、無人タクシー市場が確立されつつあるなか、多くの投資家は、同市場がアルファベット傘下のウェイモ(Waymo)とテスラ(Tesla)の一騎打ちになる可能性が高いとみている。

ウェイモは、完全に商業化された無人ロボタクシー・サービスを米国内6都市ですでに提供している。テスラは、テキサス州オースティンとサンフランシスコでサービスを提供している。テスラのサービスは、人間の「安全監督者」が同乗する段階ながら、運転支援機能を使ったテスラ車の所有者全員にサービスを提供する予定であるため、短期に一気に拡大できる可能性がある。

その2社がロボタクシー・サービス展開を加速するなか、ウーバーは影が薄いのが実情だ。ウェイモは、オースティンおよびアトランタでウーバーと提携しているが、昨今、追加市場が発表されないことから、ウェイモは単独で市場を開拓していく方針だとみられる。

同市場でウーバーが取り残されているという見方は、ウーバーの株価にも表れている。ウェイモが米国の新しい市場(都市)へのサービス展開を発表する一方で、ウーバーの株価は過去6ヵ月間で25%近く下落した。

ウーバーは、2月4日の四半期決算報告に際して、自動運転車(autonomous vehicle=AV)がウーバーを脅かすリスクでないことを説明する13ページの資料を発表したが、それでも株価は約7%下落した。

グッゲンハイム・セキュリティーズの分析によると、カリフォルニア州におけるウェイモのサービス提供件数は月間100万件を超えている。ウェイモの私募評価額は1260億ドルと算出され、ウーバーの市場評価額1500億ドルに近づきつつある。グッゲンハイムでは、ウーバーとリフトの合計利用件数は2026年に50億件に達し、ウェイモは3800万件に達すると予想している。

ウーバーは、自動車メーカーのルーシッド(Lucid)およびニューロ(Nuro)と提携し、独自のロボタクシー・サービスをサンフランシスコで展開しようとしている。ウーバーはまた、ウェイモが独自のアプリケーションでサービスを提供しているフェニックスおよびロサンジェルスと、ウーバーが自社アプリケーションでウェイモのサービスを提供しているオースティンおよびアトランタでは、前者のほうが待ち時間が長いことを示すデータを発表した。

ウーバーがロボタクシー市場拡大から大きな影響を受けることはないと証明するのは、現時点では困難だ。無人ロボタクシー・タクシー市場が成熟するまでの今後の数年間で勝者と敗者が鮮明化されるだろう、と業界分析家らはみている。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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