カミンズ、日産トラックにエンジン供給へ
- 2013年8月20日
- 米国ビジネス
エンジン製造大手カミンズ(インディアナ州)は、日産自動車の大型ピックアップ・トラック「タイタン」用にディーゼル・エンジンを供給する契約について、近く詳細を発表する。ウォールストリート・ジャーナルが関係筋の話として報じた。
米国の大型ピックアップ市場はゼネラル・モーターズ(GM)、フォード、クライスラーの米3社が大部分を占め、2012年の販売台数は3社合計で150万台超。これに対しタイタンの米販売台数は2万1576台だった。
タイタンにカミンズのディーセル・エンジンを採用するという計画は、日産がこの4月にクライスラー、「ラム」ブランドで元最高経営責任者(CEO)を務めたフレッド・ディアス氏を米販売責任者に起用したことで具体化したもよう。カミンズは現在、クライスラーの一部のピックアップにディーゼル・エンジンを供給している。
日産は08年初頭、自社の小型車デザインの使用をクライスラーに認める代わりにタイタンの新型でラムの車台を使うという合意をクライスラーと交わしたが、クライスラーの経営危機によって同契約は流れた。
一方、カミンズはクライスラーの小型ピックアップ「ラム1500」向けにディーゼル・エンジンを開発していたが、09年にクライスラーが経営破綻したため契約は無効となり、クライスラーが伊フィアット傘下で再開したディーゼル・エンジン・トラック生産では、フィアットのエンジンが使われている。
カミンズは作業トラック用エンジンの北米最大手で、市場の約40%を支配するが、最近はトラック・メーカーや鉱業・建設用重機メーカーからのエンジン需要が下がって業績が低迷。13年第2四半期は、売上高が前年同期比1.6%増の45億3000万ドル、純利益は4億6900万ドルから4億1400万ドルに減少している。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ