天然ガス生産量が急増〜マーセラス・シェール

 南部と中西部、東部に広がるマーセラス・シェール(けつ岩層)の天然ガス生産量が、専門家の予想を上回る勢いで拡大している。

 AP通信によると、調査会社ベンテック(コロラド州)はこのほど、5州をまたぐマーセラス・シェールの大部分を占めるペンシルベニア州とウェストバージニア州の天然ガス生産量が、2013年は前年比で50%増えると予測した。

 ペンシルベニアでは上半期に約1.5兆立方フィートのガスが生産され、通年では約3.2兆立方フィートに達する見通し。熱量換算すると石油約5億5000万バレルに相当する。

 両州による公式の上半期生産量は未発表だが、ベンテックの数字には政府や業界関係者の信頼が厚い。同社アナリストのダイアナ・オズワルド氏は、マーセラスについて「今年の生産量は明らかに当社の予測を超えている。長年かけて定着した国内のエネルギー動向を変えようとしている」と話した。

 オズワルド氏によると、マーセラスの天然ガスは国内各地でメキシコ湾岸産に取って代わりつつあるのが現状だ。ペンシルベニアでシェールの掘削が本格的に始まった08年時点ではまだ生産量が少なく、北東部の大半ではメキシコ湾岸やカナダからガスが供給されていた。ところが現在は、マーセラスから北東部に供給されているほか、余剰分が間もなく南部や中西部にも出回る見通しだ。

 マーセラス・シェールをめぐっては、11年から12年にかけて潜在性を示す数字が誇張されているとの批判もあったが、生産量が実際に伸びていることで議論は棚上げ状態となっている。

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