化学兵器、証拠消失の恐れ シリア政府が使用と英外相

 【共同】英国のヘイグ外相は25日、シリアでの化学兵器使用疑惑について、英メディアに対し「アサド政権側が実行したことは明らかだ」と主張した。一方で「証拠は既に消失している可能性がある」と、国連調査団による事実解明には困難が伴うとの見通しを示した。

 ヘイグ氏は、化学兵器が使用されたとされる21日以降、シリア政府が調査団の現地入りを速やかに認めなかったことを批判。「証拠は(その後の)砲撃によって破壊されたり、時間がたったりしたために劣化している可能性がある」と指摘した。「証拠が改ざんされている恐れもある」とも語った。

 ヘイグ氏は政権側が使用したと主張する具体的な根拠は示さなかったが、政府軍が21日にダマスカス郊外の被害地域を砲撃中だったとの目撃証言があることを強調した。

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