エコファクター、アイコントロールと提携 〜 エネルギー管理で関係強化
- 2013年10月1日
- 環境ビジネス
エコファクター(EcoFactor)は、アイコントロール(iControl)の「オープンホーム・パートナー・プログラム(OpenHome Partner Program)」に参加した。
オープンホーム・パートナー・プログラムとは、どのような機器を使っているかの制約を受けずに、クラウドを活用した空調管理およびデータ分析機能をアイコントロールのサービスに導入するためのプログラム。
グリーンテック・メディア誌によると、コムキャストの家庭用エネルギー管理サービス「エクスフィニティ(Xfinity)」でアイコントロールのプラットフォームが使われており、それにエコファクターのサービスが「エコセーバー」の名称で採用されていることから、エコファクターとアイコントロールは以前から間接的な取引関係にあった。コムキャストは、投資事業部門を通じてアイコントロールに出資している。
コムキャストは、両社の関係の序章にすぎないかもしれない。アイコントロールの顧客には、ADT、コックス(Cox)、ロジャーズ(Rogers)、スイスコム(Swisscom)、タイム・ワーナー・ケーブルが名を連ねる。
サース(SaaS=Software as a Service)を提供するエコファクターと手を組むことで、アイコントロールは、エコファクターのソフトウェアで動作する室温調節器を追加できるようになる。
「当社のビジョンは、エネルギー使用状況の全面的な可視性をもたらし、ボタン一つで賢明な意思決定を下すためのツールを提供することだ」「この提携関係は、そのビジョンの実現に役立つ」と、アイコントロールのジム・ジョンソン上級副社長は話す。
アイコントロールのプログラムについて、エコファクターのマーケティング責任者テッド・フェイジェンソン氏は、「市場を活性化させる仕組みだ」と語っている。サービスに付属の室温調節器を与えられるのではなく、消費者が小売店などで認定製品のなかから自分の好きな室温調節器を買えるようになるためだ。
アイコントロールは、大手サービス会社との提携を通じて市場拡大する戦略をとってきた。しかし、競争は激化している。防犯技術を手がけるアラーム・ドット・コム(Alarm.com)はエネルギーハブ(EnergyHub)の技術を採用し、またヴィヴィント(Vivint)も第三者のエネルギー管理技術を導入している。
電力会社は今のところ「様子見」姿勢が強いが、需要反応(応答)技術への関心は高く、室温調節器導入が欠かせない要因になるだろうとみられる。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる
-
アマゾンや小売大手ら、頻発する返金詐欺で巨額の損害 〜 詐欺集団ら、ティックトックで協力購入者たちを募集