太陽熱発電で夜間も電力供給 〜 蓄熱技術を使ってアリゾナ州で試験運用

 太陽熱発電による夜間の電力供給を実現する試みが、アリゾナ州で進められている。

 グリーンテック・メディア誌によると、アリゾナ・パブリック・サービス(APS)は、設備開発会社のアベンゴア(Abengoa)と協力して、大規模の太陽熱発電設備に最新の蓄熱技術を導入し、夜間にも発電できるシステムを試験運用している。

 同システムは10月中に商業運用が開始される見通しで、試験的に送電網に電力をすでに供給している。

 連邦政府から15億ドル近い融資保証を受けている太陽熱発電設備「ソラナ(Solana)」では、3平方マイル近くにわたって鏡が設置されており、露光面積は220万平方メートルに上る。最終的には280メガワットの発電容量に達する見込みだ。

 カリフォルニア州で最近稼動した世界最大の太陽熱発電施設アイヴァンパ(Ivanpah)ほどの発電規模ではないものの、ソラナには最大6時間にわたってエネルギーを蓄積できる特長がある。

 「ソラナは、太陽熱発電にとって巨大な前進を意味する」「日が差していない間も当社の顧客に電力を供給でき、当社の太陽発電量を50%近く拡大する」とAPSのドン・ブラント社長は述べた。

 APSは、蓄熱技術に溶解塩を採用。アベンゴアは、やや異なる同様のシステムをスペインにある19.9メガワットの発電施設「ジェマソーラー(Gemasolar)」に導入済みだ。ジェマソーラーの蓄電システムは液体を介在させずに熱を直接溶解塩に送り込んでいる。

 この方式は、ソーラーリザーブ(SolarReserve)がネバダ州の発電施設クレセント・デューンズ(Crescent Dunes)に採用したシステムに似ている。

 クレセント・デューンズはジェマソーラーよりもはるかに大型で、2013年内に稼動する見通しだ。それが完成すれば、蓄電機能を備えた太陽熱発電施設のうち世界で最も大規模な二つを米国が保有することになる。

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