次なる業務用ツールはテキスト・メッセージ 〜 セキュリティ対応で採用増
- 2013年10月31日
- ハイテク情報
ジャイヴ・ソフトウェア(Jive Software)やシスコ・システムズのウェブエックス・ソーシャルといった企業向けソーシャル協業ツールは、生産性を上げる方法としてしばらく前まで非常に注目されたが、最近では、次なる業務用生産性ツールとして、高いセキュリティ機能を備えるテキスト・メッセージに関心が集まっている。
コンピュータワールドによると、スマートフォンで使われるテキスト・メッセージは、従業員同士が用件を迅速かつ簡潔に伝達する手段として非常に有効で、電話よりテキスト・メッセージを多用する若い世代にとって、業務利用するのに違和感を覚えないという要素も手伝って急速に浸透しつつある。
テキスト・メッセージジングはこれまで、セキュリティに対する懸念があることから、企業側は業務利用に消極的だった。しかし、新興企業のタイガーテキスト(TigerText)が開発した企業向けテキスト・ツールが登場し、業務利用されるようになってきた。
タイガーテキストは、テキストを暗号化して送受信できるツールを企業向けに提供している。同ツールは、相手がメッセージを読んだかどうかも確認できる。
タイガーテキストのブラッド・ブルークス最高経営責任者(CEO)によると、従来のショート・テキスト・メッセージング(SMS)では情報を管理できないが、同社製品では、企業内規に準拠させることも可能。さらに、管理側は従業員の機器からメッセージを消去し、通信履歴も管理できる。
ミシシッピー州ガルフ・ポートのメモリアル病院では、タイガーテキストのテキスト・メッセージング・アプリケーションを採用し、医師や看護師らが業務連絡に使っている。同アプリケーションは、患者情報に関する守秘義務を定めた連邦法「HIPAA」にも準拠している。
メモリアル病院がタイガーテキストの採用を決めたのは2012年。タイガーテキストの性能が同病院の規約水準に達していたのが採用の理由。特に、メッセージ開封確認機能は、採用決定の大きな理由だった。また、必要書類に署名して瞬時に返信できる点も評価された。
調査会社IDCのによると、米国では現在、医師の60%以上がスマートフォンを、40%がタブレットを業務利用しており、業務連絡におけるテキスト・メッセージの効力が発揮される環境に移行していると言える。
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