オンライン確定申告が85%に〜13年分、IRS推定
- 2014年4月14日
- 米国ビジネス
15日午後12時に閉め切られる2013年分の税金確定申告は、オンライン申告率が全体の85%に達するとの推定を内国歳入庁(IRS)が発表した。郵便局に書類の束を持った人々が詰めかけ、期限内の投函を目指して列を作る光景は過去のものとなりつつある。
USAトゥデイによると、オンライン確定申告(eファイル)の件数は、完全にペーパーレスとなった02年当時の3000万件余り(23.5%)から14年は1億2500万件に増える見込み。昨年12月に就任したジョン・コスキネンIRS長官(74)も今回初めてeファイルを行い、「人々が郵便局で列の14、15番目に並ぶのにうんざりしていたのを思い出すね。今は用意ができたらeファイルするだけだ」と話した。
1986年に始まったeファイルは、01年まで限られた専門家を通してしかできず、しかも紙の書類も必要だった。ペーパーレス化された02年以降は面倒な書類作成作業がパソコン画面上のボタンを押すだけに変わり、しかもコストが一段と下がった。IRSの最新統計によると、11年はeファイル1件当たりのコストは15セント、書類による申告のコストは3.5ドルだった。
申告内容の間違いも減り、誤記入率はeファイルの1%に対して書類は20%となっている。税金の未納がある場合も、小切手を郵送する以外にいくつかのオンラインの選択肢がある。
一方、長年申告書類の郵送を引き受けてきた米郵政公社のスー・ブレナン広報は、インターネットが普及し始めたころを思い出しながら「eファイルは何か悪いことをするような感じがあった」と語った。当時は米国人の多くがネットの安全性を信頼せず、個人の重要情報が関係する確定申告では特に慎重になったからだ。
それでもeファイルの便利さは一番の魅力になり、ブレナン氏も02年からずっとオンラインで申告している。申告してから還付金が支払われるまでの期間は、書類郵送時代の数カ月からeファイルでは数週間に短縮された。IRSは21日以内を目指している。
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