「密接国攻撃」も対象 集団的自衛権の政府方針
- 2014年4月16日
- 日本発ニュース
【共同】安倍政権は、集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定に先立って策定する「政府方針」で、行使容認に当たり「日本と安全保障上、密接な関係にある国が攻撃を受けた場合」とする条件を盛り込む方向で調整に入った。閣議決定に伴い、武力攻撃に対処する自衛隊の防衛出動要件も緩和する方向だ。官邸で安全保障を担当する礒崎陽輔首相補佐官が16日、共同通信のインタビューで明らかにした。
行使を共にする相手国の条件を抽象的な表現にとどめ、オーストラリアや東南アジア諸国など、米国以外との連携にも含みを持たせた。防衛出動の要件は、日本への攻撃に限定せず、密接な関係にある国が攻撃されたケースに自衛隊が出動できるよう改める。専守防衛の理念転換につながる可能性がある。
礒崎氏は、安倍晋三首相が設置した安全保障に関する有識者懇談会(安保法制懇)が5月に提出予定の報告書と政府方針は「大きな違いにはならない」と述べ、報告書の示す方向性を踏襲する姿勢をにじませた。行使を容認する条件の一つとして密接関係国への攻撃は「(政府方針に)当然入ってくる」と明言した。
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