GE、大規模データ事業でソフトバンクと提携 〜 日本の製造業や輸送業に提供

 ゼネラル・エレクトリック(General Electric=GE)は11日、大規模データ(Big Data)サービスを米国外で売り込むためにソフトバンク(SoftBank)と提携した。

 GEは10月に、自社が販売する産業機械類によってデータを集めて分析することで、それらの機器類の稼働や運用をどのように効率化できるかを提示する開発4年の同事業を本格的に商業化する計画を明らかにしていた。

 たとえば、エンジンに内蔵された検知器が生成するデータを集めて分析することで、最適の点検時期を特定し整備することで故障を防ぎ、修理や交換のコスト発生を避けるという利点を顧客企業にもたらしている。

 GEでは、そういった事業を「産業インターネット(Industrial Internet)」と呼んでいる。

 同事業はすでに大きな収入源に成長しており、年間売り上げ10億ドルの事業になっている。

 GEはそこで、同事業を米国外で大々的に展開する方針を打ち出し、その最初の提携社としてソフトバンクと契約した。

 ニューヨーク・タイムズによると、GEは、GE製の機器類が生成するデータを収集し分析するソフトウェア・プラットフォームのライセンスをソフトバンクに供与し、ソフトバンクはそれを使って各産業界向けにソフトウェアを開発し、手始めとして日本の製造業と輸送業向けに売り込む計画だ。

 GEのソフトウェア事業担当副社長ウィリアム・ルウ氏は、「まだ始まったばかり」「向こう半年間に、そういった提携が相次ぐだろう」と述べた。

 基本的にはソフトウェア・サービスの同事業は「プリディックス(Predix)」という名称で、今後、日本以外のアジア諸国でも販促される。

 両社はプリディックスを2015年初めに日本市場に投入するとともに、日本市場における最初の5年間に2億ドル(約240億円)の売り上げを見込む。

 GEでは、同事業の世界市場が今後3年間で2000億ドル規模に拡大すると予想している。

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