オープンパワー設計センターを欧州に増設 〜 IBM含む3社、生態系の拡充図る
- 2015年7月6日
- ハイテク情報
IBMとエヌビディア(Nvidia)、そしてメラノックス(Mellanox)はオープンパワー(OpenPower)設計センターを欧州に増設した。
オープンパワーは、業界団体のパワー・ドット・オーグ(Power.org)が推進するパワー・アーキテクチャー(Power Architecture)というオープン・ソース設計基盤。パワー・アーキテクチャーは、IBMをはじめとする数々の技術企業が掲げるRISCマイクロプロセッサー(CPU)向け設計の名称でもある。
同3社は、そのパワー・アーキテクチャー基盤の高性能電算(HPC=high performance computing)向けアプリケーション開発をさらに強化するために、設計センターを欧州に増やすことで、オープンパワー仕様の生態系拡充を図る。
同計画はそれとともに、大規模データ(big data)の増加と分析需要の高まりを背景に、HPCによる大規模データの解析や運用をさらに向上させるアプリケーション群の開発や迅速稼働も目指す。
ビジネス・クラウド・ニュースによると、3社は欧州の設計センターにそれぞれの技術者や専門家を集結させ、各社の独自技術を活かすことでオープンパワー・アーキテクチャー向けアプリケーション群を共同開発する計画だ。
IBMはそれにともなって、HPC向けパワーCPUを活用し、エヌビディアはテスラ・アクセレレ−テッド・コンピューティング・プラットフォーム(Tesla Accelerated Computing Platform)を、そしてメラノックスは通信網ソリューションのインフィニバンド(InfiniBand)を活かす。
3社の動きは、HPC向けソフトウェアの開発を促進するだけでなく、ソフトウェア開発者らのHPC関連技術向上ならびに経験を高める好機にもなり、HPCソフトウェア開発業界全体の発展につながるものと期待される。
増設される設計センターは、フランスのモンペリエに開設される計画で、2014年11月に立ち上げられたユーリッヒ・スーパーコンピューティング・センターを補完する役割を担う。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ