北米工場の全電力を風力で〜P&G、テキサスに発電施設
- 2015年10月21日
- 米国ビジネス
消費者用品大手プロクター&ギャンブル(P&G)は、EDFリニューワブル・エナジーと提携し、テキサス州クック郡に風力発電施設を建設して繊維・家庭用製品を作る北米工場で必要なすべての電力を供給する計画を発表した。
ニューヨーク・タイムズによると、新施設の発電量は年間37万メガワット時(MWh)に上り、約3万4000世帯の消費電力に相当する。P&Gの繊維・家庭用製品部門は、洗剤の「タイド」や「ミスター・クリーン」、柔軟剤の「ファブリーズ」といった人気商品を生産する同社の売り上げ最大部門で、純利益のほぼ4分の1を占めている。
北米ではカンザス、ルイジアナ、ミズーリ、オハイオなどに工場を持ち、全体で年間約30万MWhの電力を消費している。新しい風力発電施設は2016年12月に稼働が始まる予定で、代替エネルギー電力の導入によってP&Gの炭素排出量は年間20万トン削減される見通し。
施設建設の資金はEDFが負担するが、P&Gは12年間の電力購入契約に合意した。P&Gは社全体の目標として、20年までに温室効果ガス(GHG)の30%削減を目指している。
近年消費者は、消費者用品に含まれる化学物質や生産・販売活動の環境影響を細かく確かめるようになってきた。メーカー側もそれが業績に影響を与える可能性を認識し始めており、マイクロビーズ(微細なプラスチック粒子)、可塑剤フタレート、防腐剤パラベンなどの使用を減らしている。
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