業務用データ分析ソフトウェア提供のアルタリクス(Alteryx、カリフォルニア州アーヴァイン拠点)は、価格設定戦略から在庫管理までさまざまの分野に関して評価するための分析にかかる時間を、従来の数週間から数日間に短縮して実現するソフトウェアを開発し非常に注目されている。
フォーチュン誌によると、創業5年のアルタリクスは、データ分析家として働く推定2億6000万人に「セルフサービス型」のビジネス・インテリジェンスを提供することを使命として掲げ、たくさんの大企業を顧客としてすでに獲得している。
同社の将来性に対するベンチャー・キャピタリストらの期待は大きく、同社は先日、8500万ドルの資金調達に成功したばかりだ。調達額は総額で約1億6300万ドルに達する。
直近の資金調達を主導したインサイト・ベンチャー・パートナーズ(Insight Venture Partners)のジェフ・ホーリング上席パートナーはアルタリクスについて、「ビジネス利用者けん引型データ分析革命」の最有力企業、とアルタリクスを非常に高く評価する。
アルタリクスのソフトウェアは、顧客の購入履歴やソーシャル・メディア上での行動といった特定の質問の解を導くために必要とされるデータ源を体系化し、「融合された情報」に対してクエリーを実行するというビジネス分析家らの仕事を劇的に効率化する。
アルタリクスのディーン・シュテッカー最高経営責任者(CEO)によると、同社のソフトウェアは、「従来から入手可能な『リアビュー(背面)』の答を提示するというよりは、次に何をすべきかの判断」を支援する。
ベスト・バイ(Best Buy)やフォード(Ford)、マクドナルド(McDonald’s)、ベライゾン(Verizon)を含む1000社以上がすでに同社製品を導入した。
アルタリクス製品の強みの一つは、データ分析時間を大幅に短縮することだ。たとえば、通常4週間かかる作業を4日に短縮できるという。同社は2週間のソフトウェア試用期間を設けており、試したデータ分析家らの大部分がその有用性を認め、95%が使用契約を結ぶという。
シュテッカー氏によると、2000店舗の在庫管理最適化のために同社ソフトウェアを利用した「世界最大級の小売大手」の一社は、6ヵ月間で粗利(売上高から売上原価を差し引いたもの)が1億7700万ドル改善し、売上高が約4%増えた店舗もあった。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ