原油、下げ止まり見えず 根強い供給過剰感

 原油価格が下げ止まる兆しが見えない。ニューヨーク原油先物相場は13日の時間外取引で1バレル=30ドル台の安値圏で推移した。中国をはじめとする新興国の需要減退や産油国のシェア争いで、原油の供給過剰感が引き続き相場を圧迫しているためだ。市場の動揺は当面収まりそうにない。

 12日は取引の中心となる米国産標準油種(WTI)2月渡しが一時1バレル=29.93ドルまで値下がりし、約12年1カ月ぶりに30ドルの大台を割り込んだ。終値は前日比0.97ドル安の30.44ドルだった。その後やや値を戻し、13日の時間外取引では30ドル台後半で推移し、31ドル台前半で取引が始まった。

 市場では、原油安の長期化を見込む声が多い。英金融大手ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドは、8日のリポートで「1バレル=16ドルまで下落する恐れがある」と分析。米中枢同時テロの影響で景気が冷え込んだ2001年11月以来、約14年2カ月ぶりの安値水準まで落ち込むリスクがあると警告した。(共同)

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