合法大麻、54億ドル市場に 〜 15年、証券業界も関心

 一部の州で合法化された大麻の売り上げが急速に伸びていることが、大麻市場の分析・投資会社アークビュー・グループとニュー・フロンティアの共同報告書で分かった。投資対象としても意識され始めているという。

 ニューヨーク・タイムズによると、合法大麻の全米売上高は、2014年の46億ドルから15年には54億ドルに増加したと推定される。16年も需要は堅調を維持し売り上げは67億ドルに達する見通しで、合法大麻市場は20年までに218億ドルに拡大すると見込まれる。

 報告書は、合法大麻を成人向けの嗜好(しこう)用大麻、医療用大麻、大麻成分を合成した医療品の3種に分類し、州税領収証や医療用および嗜好用の販売データなどを基に売り上げを算出した。医療用以外の売り上げは、14年の3億5100万ドルから15年には9億9800万ドルに拡大したと見られる。

 現時点で成人の大麻使用を全面的に容認しているのは4州とワシントンDCだが、16年はカリフォルニア、ネバダ、アリゾナ、マサチューセッツ 、メイン、ロードアイランド、バーモントの7州で認可をめぐる投票が行われる予定で、今年は多くの州で何らかの規制の下に大麻が合法化される年になりそうだ。

 医療用大麻の使用はすでに23州で認められており、新しくフロリダ、オハイオ、ミズーリ、ペンシルベニアの4州に法改正の動きがある。

 大麻解禁の加速に伴い、経済アナリストは大麻ビジネスの増加が株式市場にもたらす利益を考慮し、投資ファンドは大麻投資の倫理性を考えるようになっており、親が子供に大麻関連株の購入を認めるべきかといった議論も生まれている。

 市場の拡大によって、大麻生産施設向けの空調システム業者サーナ(Surna、コロラド州)や、臭いが漏れず子供が開けにくい大麻用バッグを製造するファンクサック(FunkSac、同)といった関連産業も生まれている。

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