北朝鮮が15日、弾道ミサイルの再突入技術を確保したと発表、さらなる核・ミサイル実験の実施方針を表明した。米本土への核攻撃能力を保有したと主張することで、米国を直接交渉に引き出したい意図が垣間見える。だが、なりふり構わず核・ミサイル開発に突き進む金正恩体制に対し、国際社会の圧力が強まるのは必至だ。
金第1書記は9日、国営メディア報道を通じ、核弾頭を弾道ミサイルに搭載できるまで小型化したと主張、核弾頭だとする球形の物体の写真も公開された。15日には弾頭の先端部分に火炎を噴射する「再突入模擬実験」の写真も公開した。
核・ミサイル技術の進展を相次いで公開する手法には、米韓合同軍事演習をけん制する狙いがあるとみられる。また「核攻撃能力の保有」を既成事実化し、昨秋から要求を続けている朝鮮戦争休戦協定に代わる平和協定の締結交渉に応じるよう、米国に圧力をかける思惑がうかがえる。(共同)
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