産業用不動産の賃貸料急上昇 〜 15年、米国は世界平均上回る

 国内の産業用不動産の賃貸料が、2015年は景気回復と主要物流市場の空室率低下を背景に急増したことが分かった。

 ウォール・ストリートジャーナルによると、物流施設の賃貸大手プロロジス(Prologis、本社カリフォルニア州)が世界57市場を調査した結果、米国の賃貸料上昇率は世界平均を上回った。

 プロロジス初の年次報告書「Prologis Logistics Rent Index」によると、国内市場の賃貸料は15年に9%増、過去3年間では25%増を記録した。世界市場も好調で、15年は6%増、12年以降でも20%を超えた。

 プロロジスの15年第4四半期(10〜12月)決算によると、15年通年の入居率は全体で97%だった。現在の国内空室率は5.7%という。

 賃貸料の伸び方が最も急激な5市場はすべて国内で、多くの市場で上昇率がリセッション後の最大値を上回っているという。

 報告書によると、16年の賃貸料は主要市場で5〜10%、複数年契約は前回より最高10〜20%上がる見通しだ。特にシアトル、南カリフォルニア、フロリダ中部、アトランタで「急速に」上昇する可能性が高い。ただ、国内全体では16年は鈍化が予想され、「(伸び率は)9%より低くなる」(調査責任者クリス・ケイトン氏)という。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る